外資系2.0という生き方

世界に貢献できる日本人ビジネスパーソンのつくりかた

100回の練習より1回の本番

先日1千人近い聴衆の前で講演をさせて頂く機会がありました。

クライアントのプロジェクトチームを代表してのスピーチだったのですが、いやぁ~久々に緊張しましたね~ (;^_^A

なんとか好評だったようでひと安心なのですが、時々こういう「勝負の場」を持たなければと思っています。

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緊張はしますが、大きな舞台を定期的に踏むということの大切さをあらたんて実感しました。

 

100回の練習より1回の本番

 実はこの講演を行ったちょうど本番の日の朝にラジオで聞いたフレーズでした。

私の好きなミュージシャン「ラ・オルケスタ・デ・ラ・ルス」のリードシンガーNORAさんのインタビューでの言葉です。

 

La Orquesta De La Luz ラ・オルケスタ・デ・ラ・ルス とは80年代から世界で活躍する日本の音楽グループ!

いわゆるSalsaサルサと呼ばれるラテン音楽のスゴ腕ミュージシャンたちです!

 

オルケスタ・デ・ラ・ルス 公式サイト】

www.laluz.jp

私も大ファンで何度もライブを観たことがあります。

彼らがすごいのは全員日本人でありながらラテン音楽という外の土俵でスペイン語や英語でパフォーマンスし、グラミー賞を受賞する等本場でも認められているということです!30年以上前からすでに「外資系2.0」な日本人の先輩方です!

 【デラルス圧巻のパフォーマンスをどうぞ】

www.youtube.com

 

さて「100回の練習より1回の本番」という言葉はボーカリストのNORAさんが世界で実感した言葉だそうです。

 

英語圏やラテン圏での海外公演では、地元のミュージシャンとしっかりリハーサルをしても、本番では全く違うということもあるのだそうです。

曲のイントロからして全然違うということも結構あるのだとか!ひどいですね(笑)

いや~でもわかる気がします。特にラテン圏のミュージシャンはその傾向が強いのではと想像します(笑)

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実際ビジネスの場でも、プレゼン等の発表の際外国人ビジネスパーソンと組むと彼らは事前の打合せと全く違うこともあります。

「事前の打合せと違うぞ」というと「本番の雰囲気に併せてより良いものを作ろうとしただけだ」と返してきます。

このような「打合せ無視」の傾向はMBAのため学校で学んだ時が私にとっての初めての体験でしたが、あの頃は本当に戸惑いました。

今ではすっかり慣れましたが(笑)

 

音楽のステージでもビジネスの発表の場でも、共通しているのは「練習や事前の打ち合わせにこだわりすぎない」ということです。本番の雰囲気は状況は練習では想定しきれないからです。

とはいえ、全てその場で好き勝手にやっていては周囲の仲間が誰もついていけないことになります。

音楽の演奏では、しっかりと基礎や理論を抑えたうえで、初めてアドリブを利かすということができるそうです。

ビジネスも同じですよね。本質がわかっていて初めて、現場で相手に併せた対応という応用ができるのです。

 

本番より準備が大事な日本人ビジネスパーソン

 

ビジネスパーソンにとって(ミュージシャンもそうなのかもしれませんが)事前の準備は大事です。ただ、海外のビジネスパーソンが準備以上に本番の現場で最大限のパフォーマンスを発揮することのほうを重視しているのとは対照的に、我々日本人ビジネスパーソンは少々準備のほうを重視しがちではないでしょうか?

  • 繰り返されるプレゼンの入念なリハーサル
  • 大きな会議のための事前打合せ
  • 分厚い想定問答集を繰り返し確認

 アナタ自身の体験の中でも思い当たるところはありませんでしょうか?

繰り返しになりますが、準備は大事です。ただ準備したものにとらわれすぎている人が多いと言いたいのです。

練習通りにやらないといけない。あたかも台本を読んでいるようなプレゼンを見ることもよくあります。

そんな人にとっての準備とは、失敗を避けることが目的です。

本番で相手にしっかり伝えるという本当に大切なことが忘れられている気がするのです。

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拙書「外資系エグゼクティブ最強の仕事術100」では、グローバルビジネスにおいて、グローバルスタンダード世界標準というものを知ることの大事さをお伝えしました。

 

オルケスタ・デ・ラ・ルスのメンバーは世界で活躍するなかでそのスタンダードを理解されたのだろうと思います。

 

拙書でも触れましたが、海外ではプレゼンはあくまでそのあとのディスカッションのための事前説明であり、その後の質疑応答とディスカッションこそが本当に大事で重視されます。そのパートがプレゼンの最も重視されるところであり、それが正にグローバルスタンダードです。

 

言うべきことを暗記して台本通りに読み上げるプレゼンであれば誰でもできますが、そこに気を取られてばかりでは、相手が本当に知りたいこと聞きたいことの質問に答えられず、相手の信頼を得られないでしょう。本質レベルまで掘り下げた準備が大事なのであって、表面的に取り繕っているだけの準備は準備が出来ていることにすらならないのです。

 

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実際、準備だけにとらわれているとイザというトラブルにも対応できませんね。

例えばクライアント先のプレゼンひとつとっても現場ではトラブルや変更が頻発します。

 

クライアント指定の方法でプレゼンを資料等と併せて準備しても

予定の変更、先方の機材の不調、予定外の参加者の追加等は頻繁に起こりますよね。

 

私自身全く何の準備もしていなかったのに、その場で資料を使わずにプレゼンをしなければならないなんてこともありました。日本語で準備してきたプレゼンも、クライアントの中に外国人が居て現場で突然英語に切り替えなければいけないこともありました。こちらの誤解やミスであれば話になりませんが、往々にしてクライアントの事情でそのような突然の対応は求められます(笑)

そんな場面にたくさん遭遇しました。初めての時はパニックで頭が真っ白になりますが、次第に慣れてきます。

 

経験値は踏んだ修羅場の数に比例

 

準備していなかった質問やリクエストにその場でどう対応できるか、それはそんなピンチをどれだけ乗り越えてきたかによります。

 

怖いことではありますが、現場でのトラブルは成長の機会と前向きに捉え、乗り越える術をその場で考えるしかありません。

 

そんなトラブルに耐えられるようにするため、普段から大舞台に立つ機会を持つように心がけることも大事なのではないでしょうか。

 

でも先日の私のように大人数を前にする講演に呼ばれるなんてなかなか機会が無いかもしれませんよね。

どうすればよいのでしょう。…簡単です、自分で作ればいいのです。

是非その話はまたお伝えしたいと思いますが、事前準備と同じくらい大事なものがあることを意識してみましょう。

(明日に続く)

 

 

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