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東京オリンピック運営の参考例その1 驚きの世界のプロスポーツ事情

今週末からいよいよ日本のプロ野球が開幕しましたね!Jリーグの再開も決まってますし、テニスやゴルフや・・・様々なスポーツイベントが再開してきています。海外でもヨーロッパサッカー等既にリーグが再開していて、すこしづつ経済のロックダウンからの回復が見られます。

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一方まだまだ心配なのが、コロナウイルス感染拡大問題は完全収束ではないということ。今シーズンは中止に踏み切ったイベントも多いですね。日本ではフジロックフェスティバルサマーソニックなど夏の音楽イベントが軒並み中止かオンライン化。

実際ほぼ全てのプロスポーツ無観客試合です。

 

この状況で心配なのが来年に延期となった「東京オリンピック2020」です。

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ここまでの規模のイベントですので、実現が心配されるのも・・・無理も無いかもしれません。IOCJOC、東京都などの関係団体は様々に模索しているようです。規模の縮小や簡素化等のアイデアも聞こえてきますが、イマイチ現実味が無いように感じられます。

 

今回はひとつ象徴的なとある世界的スポーツイベントの例を挙げてみることにします。

 

フォーミュラEが驚きの2020年シーズン再開を発表

 

まずフォーミュラEとは?ですが、過去にも当ブログ記事で紹介していますが「未来のF1」と言われる「電気自動車のカーレース」です。

拙著「はじめて行ってきたサウジアラビア」でも触れていますように、サウジアラビアなど世界中で開催される自動車レースです。

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ちなみにこのカーレース/モータースポーツですが、本日素晴らしいニュースが!元F1ドライバー野田秀樹氏のお嬢さんJujuこと野田樹潤選手(まだ14歳!)が、今年からヨーロッパのF4に宣戦しているのですが、デンマークF4のデビュー戦をポール・トゥ・ウィンという素晴らしい成績で優勝!今後注目を集めることは間違いありません!

14歳の日本人女性ドライバー“Juju”が、デンマークF4でいきなりデビューウィンを達成!!

さて、フォーミュラEに話を戻しますと、メルセデス、ポルシェ、アウディ、日産など世界中のそうそうたる自動車メーカーが参戦しており、環境問題も相まって世界的に注目を集めているのです。電気を動力としながら、時速300キロ近くもスピードが出せるクルマはまさにF1とも匹敵するとも言われています。

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そして、エンジンを使わないので、騒音が少ないということで、全レースがストリートコース(市街地コース)で実施されるのです。つまりモナコグランプリのように街なかの一般道路をサーキットにしてレースされます(実際にモナコでもフォーミュラEは開催されています)。世界最先端の電気自動車たちが、世界10都市以上を転戦し、それらの都市の主要部でスピードを競う、それがフォーミュラEです。

私も2019年には米国ニューヨークで開催されたシーズン最終戦を観戦しています。

youtu.be

 

スポーツイベント開催者の課題と狙い

 他のスポーツイベントシリーズと同じくコロナウイルス感染拡大問題の影響を受けて、イベント開催が出来ず、フォーミュラE関係者も大きな課題を抱えていました。

 

  1. 衛生面に配慮した安全な開催
  2. シーズンを終了させチャンピオンを決定したい
  3. 「世界選手権」としてシリーズを成立させる

 

途中まで進んでいたシーズン

フォーミュラEの今シーズン(2019年末スタート2020年夏終了)予定は以下のとおりでした。

www.as-web.jp

ダブルヘッダー開催もありますので、12都市で14レースを開催予定でした。

中には初開催のアジアの都市もあります(ジャカルタ、ソウル)

今シーズンは、サウジアラビア、チリ、メキシコ、モロッコまで開催されたところで中止していました。それまでのチームやドライバーランキングも当然出ておりますが中断したままだったんですね。

主催団体としては中途半端な形で終わらせたくない、シーズンチャンピオンを決定したい。それには少なくともあと6レースの開催が必要なのだそうです。

 

世界選手権として成立させたい 

更に主催団体はもうひとつ実現したい課題がありました。

それはシーズンを「世界選手権」と成立させることで終わらせること。

それには、欧州大陸、米州大陸、アジア中東エリアの3つの地域での開催が必要なのです。

 

安全なイベントとしてアピール 

そして当然これらのレースは「衛生面に配慮し安全に」実現させなければなりません。

感染者が出ないようにしないと、イベントの開催シーズン完了はできません。

 

先に触れましたようにフォーミュラEは電気自動車で音が静かなことを活かして全レース市街地開催なのです。これが反対に大きな障壁になっていました。

常設サーキットでの開催であれば既に米国のインディカーシリーズ等が無観客で開催を再開しています。ですが、市街地開催となりますと、人々の生活環境を止めてコースを建設する時間と作業が必要です。

そもそも人の集まり易い場所での開催自体に疑問が持たれますね。

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主催者の目論見達成は絶望的… 

つまり上記3つの課題を実現させるには、相当難易度が高いということなのです。

 

東京オリンピックとはまた別のハードルの高さがあったわけですね。

ところがフォーミュラEは驚くアイデアでこれらの課題を乗り越えレース再開を発表しました!

 

クリエイティブなアイデアであり、ファンも驚くようなびっくりパターンでした。

明日詳しくお伝えいたします。